読者の感想と考察



『太陽の法』について

『太陽の法』には、地球神エル・カンターレを中心に、仏陀を含む九次元宇宙界の救世主や神の名が記されています。

『太陽の法』まえがきにある7つの地名

幸福の科学出版から刊行されている『太陽の法』の「まえがき」(1994年6月付)では、旧版の『太陽の法』(土屋書店刊)が日本でベストセラーとなり、その英訳本もニューヨーク、ロンドン、カイロ、スリランカ、チベット、シドニーに多数の愛読者を得たということが述べられています。その後、新版は英語以外の多くの言語で出版されていますので、これらの地域以外にも愛読者は多くいるでしょう。

『太陽の法』の副題と章題

『太陽の法』の副題については、1986年発刊の旧版では「新時代を照らす釈迦の啓示」であったのが、幸福の科学出版から1994年に発刊された新版の『新・太陽の法』や、その改題版である 1997年7月初版の『太陽の法』では「エル・カンターレへの道」に変わっています。各章の題は、第1章「太陽の昇る時」、第2章「仏法真理は語る」、第3章「愛の大河」、第4章「悟りの極致」、第5章「黄金の時代」、第6章「エル・カンターレへの道」ですが、副題となっている第6章は著者の個人史が記されている章で、旧版と新版とで内容が大きく変わった部分もありますが、エル・カンターレの転生(ラ・ムー、トス、リエント・アール・クラウド、オフェアリス、ヘルメス、ゴータマ・シッダールタ、大川隆法)は変わらない内容となっていました。

四正道の観点からの考察

第1章では大宇宙の天地創造からの生命の誕生や地球霊団の誕生について語られ、第2章では人間の霊魂や心についての説明や現代的な正しい生き方が述べられています。それらは『新・心の探究』で述べられていた「世界観の探究」と「人間性の探究」を行う際の基本となる考え方となるでしょう。第3章以降の各章では、それぞれ「愛・知・反省・発展」をテーマとした思想が述べられていて、「我を信じ、集い来よ」というのが著者からの最後のメッセージとなっていました。新版のあとがきでは、『太陽の法』で創世記や愛の段階、悟りの構造、文明の流転、そして、エル・カンターレの真実の使命を明らかにしたことが書かれています。このように、著者によって『太陽の法』にはエル・カンターレの「愛・知・反省・発展」の基本思想が書かれているということが、あとがきで示されています。

『太陽の法』に書かれていないエル・カンターレの別名

1997年7月に幸福の科学出版から刊行された『太陽の法』は、宇宙の法が説かれ始めた後の 2011年1月に本の装丁は同じままで改版が出ていますが、その後の宇宙人やUFOに関係するリーディング等では、オーディンは大西洋にあったアトランティスのトスの別名のように言われていたり、プレアデスやベガにもエル・カンターレに相当する主神がいたという話もあったりします。そして、約3万年前には日本の富士山の噴火を止めるために南側に降臨したという天御祖神(あめのみおやがみ)と呼ばれる存在はアンドロメダ銀河から来訪してきたとされ、エル・ミオーレの右目でヴィシュヌとはいとこにあたる関係であり、地球のことはエル・カンターレに任せているとのことでした(『天御祖神の降臨』第1章参照)。

エル・カンターレの転生と7つの地域

エル・カンターレの転生と上記の7つの地域を対応させてみると、日本は著者の大川隆法で確定ですが、その他の地域については、西洋のニューヨーク、ロンドン、カイロは、トス、ヘルメス、オフェアリス(オシリス)が該当するだろうと思います。これは、トート・ヘルメス体制にオシリスを加えた形で、ヘルメス思想で伝説的な人物とされる古代エジプトの「3倍偉大なヘルメス」(ヘルメス・トリスメギストス)にも相当するでしょう。そして、スリランカ、チベット、シドニーは、ゴータマ・シッダールタ、リエント・アール・クラウド、ラ・ムーに該当するのだろうと思います。

ヘルメス

ヘルメスは約4300年前の古代ギリシアを中心に活躍した人物とされています。おそらくアブラハムよりも約500年前になるでしょうが、中東ではエブラ王国が商業的にも栄えていた時期で、ウガリット神話で白髪の老人とされるエルは、もしかしたらヘルメスの晩年の姿であったのかもしれません。プラトンが『国家』でソクラテスに語らせて紹介した「エルの物語」との関連も気になるところですが、西洋では、ヘルメスはローマ神話のメルクリウス(マーキュリー)と同一視されたり、ゲルマン神話(や北欧神話)のヴォータン(オーディン)と同一視されたりしています。メルクリウスの名は「慈悲(mercy)」につながり、ヴォータンの名は「智慧(wisdom)」につながるものだろうと思います。神や王の慈悲である「賜物」が商品の意味となって商業の神ともされますが、メルクリウスの名には救い主の意味の言葉であるギリシア語のキュリオス(κυρίος)の意味も含まれているように思われます。

トス

西洋ではメルクリウス(ヘルメス)はゲルマン神話(や北欧神話)でヴォータン(オーディン)と同一視されましたが、智慧のもととなった言葉はトス(Thoth)から派生したものかもしれません。北欧のオーディン(Odin)から東欧でヴォータン(Wotan)へ派生し、さらに東方の古代ペルシアを含む西アジアや中央アジアではマズダー(Mazda)と呼ばれてオーラ・マズダーとなり、南アジアの古代インドへは知識を意味するヴェーダ(veda)や、知った者(到達者)を意味するシッダ(siddha)、悟った者(覚者)を意味するブッダ(buddha)といった言葉になっていったと考えることもできそうです。

近代では、経済的に東インド会社を通して南アジアに広く進出していたイギリスで、仏陀に関する転生(過去世)に学問的に議論されていたようで、インドで『マヌ法典』などを英訳していたイギリスの比較言語学者ウィリアム・ジョーンズはオーディンと仏陀は同じとする説を唱えたようですが、戦闘的なオーディンと平和的な仏陀では性格が違うということで反駁されました。その後、トートが東方の仏陀であり、仏陀やマヌはさまざまな転生でアダム、エノク、ノアであったということを唱えたイングランド国教会の神学者もいたようです。

イギリス海軍のオーディン号に乗船した江戸幕府の遣欧使節に参加していた福澤諭吉は、1869年に『世界國盡(せかいくにづくし)』を著して世界各地の紹介をしました。西洋文明全般の調査研究の目的も兼ねて1862年に品川を出発した遣欧使節がエジプトへ着いたころは、まだスエズ運河は工事中だったために紅海からスエズに上陸後は首都カイロを経由してアレクサンドリアへと鉄道で移動して地中海へ出たようです。

エジプトは1869年にスエズ運河が開通して国際的地位が高まりましたが、1876年に財政が破綻してイギリスやフランスの管理下に置かれてしまいました。カイロという都市の名は「火星」や「勝利」を意味するようで、英語名は「Cairo」ですが、現地語(アラビア語)では「アル・カーヒラ (al-Qāhirah)」(現代エジプト方言では「エル・カーヘラ」)で、アラビア語をローマ字で表記した「Qa」は英語表記では「Ca」に変化しています。エジプトにはカンターラ(Qantara) やカンティール(Qantir) といったカンターレ(Cantare) に似た地名もあるようですが、それに関しては「エル・カンターレ」の項に別記しました。

オフェアリス(オシリス)

古代あるいは中世のヘルメス文書ではヘルメス・トリスメギストスという神官がモーセあるいはアブラハムの同時代の古代エジプトに実在したとするものがあって、神話としてエジプトのトートは月の神で善悪の両義性があるとされ、オシリスの殺害・解体者である悪神セトに協力したとも、オシリスの治癒や復活に寄与したと言われることもあるようです。しかし、ゾロアスターの霊言(2010年3月2日収録)ではヘルメス・トリスメギストスというのは「天上界にいるヘルメス」であるとしていました。オフェアリスやトスも天上界にいたと思われます。なお、『太陽の法』の改版があった頃のアッラーの霊言では、ヘルメスやオフェアリスは九次元宇宙界の裏側の魔法界にいるメソポタミア系のエンリルやモーセよりも上位にいるといった話があったような気がします。

ゴータマ・シッダールタ

インド洋にあって仏教徒が多いスリランカはゴータマ・シッダールタ(釈尊)が対応するのでしょう。なお、ゴータマ姓を称する釈迦族は自らを「太陽の末裔」とする誇り高い人達であったとされています。

リエント・アール・クラウド

リエント・アール・クラウドは南米のアンデス山中にあったという古代インカ帝国の王とされていて、地理的にはかなり離れますが、映画「太陽の法」の二仏並座(にぶつびょうざ)のシーンでは釈尊の前世(多宝如来)として登場していたりもしていたので、霊鷲山に近いチベットに対応させることができるでしょう。チベットは中国共産党に実効支配されている地域もありますので、リエント・アール・クラウドが宇宙会議で卑劣な覇権戦略を立てる中共の脅威について警告を発したという話も関係があるかもしれません。「リエント」という名からは「(太陽が)昇る」という意味のラテン語から派生した「オリエント」(東方)が連想されますが、釈迦(シャーキヤ)もアラビア語で東方を意味する「シャルキーヤ」と似ています。

ラ・ムー

南太平洋にあるオーストラリアのシドニーはラ・ムーが対応することになりますが、ラ・ムーの「ラ(Ra)」は、古代エジプトの太陽神ラー(月神はヤー)のもとになっているらしく、アトランティス以前からエジプトへの影響があったことが示唆されていますので、インド洋の西側にラムディアがあった時代にも共通して使われていたのかもしれません。ラ・ムーの霊言では「Ra」と「La」を区別していたようですが、ラムディアの時代には「Ra」と「La」の区別がなかったという霊言もあるので、一部のラムディアの人々はそれらを区別しない多数の日本人と同じ言語感覚を持っていたのかもしれません。

『太陽の法』の「太陽」とは

以上で、ゴータマ・シッダールタ、リエント・アール・クラウド、ラ・ムーには「太陽」に関係した名が付いているという共通点を確認しました。『太陽の法』の「太陽」というのは、太陽系の中心近くにある太陽が想定されますが、本文の第1章や第5章で「仏法真理の太陽」という言葉が何回も出てきていますので、霊界の太陽をも含む「仏法真理の太陽」というのが本意であると思います。

九次元宇宙界の救世主年表

『太陽の法』や霊言等で述べられている内容を参考にして、地球系霊団での九次元宇宙界の救世主が活躍した時期を整理するために年表をつくってみました。時代については、現代は「アクエリアスの時代」と言われるようなので、約2160年ごとに区切った時代を象徴する記号で表しています(が、約2000年で考えたため、少しずれている部分があるかもしれません)。地域については、エジプトを通る東経30度を基準として西洋と中東を含む東洋に分けています。地球神や救世主の宇宙魂についても一部記しています。


追記

法話「『メシアの法』講義」によれば、救世主(メシア)は「国レベルで言えば、それは2000年、3000年に1人になりますけれども、世界全体で言うと、いろんなところに何百年かおきぐらいに出ているものではあります」とのことですので、幸福の科学では第7文明とも呼ばれている現代文明に現れた救世主について、また別の角度から表にしてみようと思います。

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