読者の感想と考察

幸福の科学の基本的な理論書のひとつである『新・心の探究』は、1988年12月付の「まえがき」では、旧版の『心の探究』をもとに第4章「心の浄化」を追加することで反省の法を説くことに成功したと書かれていた。1989年3月に新版が出版されることとなった経緯としては、当時、幸福の科学の活動方針に関する意見の相違が高橋信次を信奉する者たちとの間で発生していたことや、著者と出版社との間で版権の問題等が生じていたこともあったのだろうが、それは幸福の科学が紀尾井町に進出したりして世間的に注目されるよりも前のことであった。

第1章「正しき心とは」は、「正心法語」の「正心」を理論的に定義した内容であるとも読めるが、神の定義と存在証明、神から流れた教えである「正法」、「幸福の科学」という団体の規律である「正しき心の探究」が分かりやすく述べられており、それらは三宝(仏・法・僧)に対応する思想でもあったことが分かる。新版で第4章を追加したということは、各章の順序に意味があるということだろう。幸福の科学は「愛・知・反省・発展」を現代的四正道としているが、本書で語られている人間性の探究(第2章、第3章、第4章、第5章)と世界観の探究(第6章、第7章、第8章、第9章)も、その四正道を基本にしていると思われる。第9章の最後で神の本質と対応して結論づけられている「正しき心の探究」の極致についても、順序は異なるが、それぞれ、愛、知、発展、反省の観点からの発見となっていた。

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